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お知らせ詳細

2017年12月8日 金曜日

XEBIO GROUP Presents 東北シクロクロスシリーズ第2戦 猪苗代ラウンド レースレポート

『帰ってきた北の“マイアミ”C1、佐藤 利英(Team CHAINRING)が追い上げ優勝 L1、M1は須藤むつみ(Ready Go Japan), 須藤 大輔(VOLCAオードビーBOMA)の須藤家アベック優勝!』
2012年から2015年まで東北シクロクロスシリーズやミストラルとジョイントしたサマークロスシリーズの会場として福島県猪苗代湖湖畔の天神浜で行われていた「北のマイアミ」猪苗代大会が 二年ぶりに東北シクロクロス2017年 第2戦猪苗代ラウンドとして復活した。
場所は今回天神浜から 大会協賛スポンサーである「XEBIO」が所有する志田浜のホテル「レイクサイド磐光」の敷地内に変り、ホテルの敷地やインフラを活用した居心地の良い会場となった。
試走日となった土曜、本番の日曜ともあいにくの天候で低温と強風が選手やスタッフを苦しめたが、望めばそのままホテル内の施設で暖かい食事や温泉に浸かり売店でお土産を買うこともできるという、およそシクロクロスという競技には不釣り合いな恵まれた環境となった。

初めての会場ということで ホテル側の全面的な協力も得ながらコースはレイアウトされた結果 ホテルの敷地、ビーチ、湖畔林を利用したコースは2.4kmの全長でセットされた。アップダウンは殆ど無くスタートループからフィニッシュライン超えて林間に入る橋を挟んだ直線区間は脚の負担が大きいものの路面は比較的締まり速度を載せて行く事が可能。
しかし林間に入ると短いストップアンドゴー的な直線とコーナーが続き コースの西端では泥も顔を出す。
いくつものコーナーを繋ぎ中々速度をあげられないままビーチへ砂のエリアへ入り
平均速度は更にそがれて行く。
コンディションは湿った重い砂、「乗れる」選手でも押しの方が速い感触があったようで この区間の乗車率は低く、乗車する選手は限られた。
長いビーチが終わると小川にかかる東北シクロクロス工兵隊が仮設置した橋を渡りホテル脇のフィニッシュ地点に帰る。

二つの低気圧に挟まれ、影響下にあった東北地方は強い風に見舞われ レース当日の朝には前日設営したビーチ区間のコーステープが夜の間に飛ばされ切れた状態となった為、夜の開ける6時前からスタッフによる復旧作業でレース当日は始まった。

当日はUCI 2 マキノのJCX戦と重なり参加者の数も限られる状況だったが それでも各カテゴリー合わせ東北の選手中心に140名のエントリーを受けた。

最初のレース C4が始まる時点でも気温は0℃以下 5m/s以上の風が吹き体感温度は氷点下10℃を軽く下回る。日差しもほとんど無く時折雪の混じる状況は一日中変わらなかった。

「C1」
大会最終レースとなったC1 降り出した雪と風の中 会場に辿り着けなかった2名を除く 11名がスタートボックスに入った。
ホールショットを決め先行したのは山田 大介(PAX PROJECT)その後も後続を引き離しながら2番手の佐野 千尋(サイクルフリーダム)に1周目15秒の差をつけ2周目に入り 1時間8周回のレースとなった。この時点で3番手は佐藤利英(Team CHAINRING)だが佐藤のチームメイトで40分の時間制限付で同時出走している“会津のプリンス”CJ(ジュニア)の積田連が 全体の2位 7秒遅れで山田をマークする位置に付く。
そして出走選手中AJOCCランキングトップの山田がレースをリードする中、2周目にトップと同じ7分30秒台のラップで佐野をとらえC1の2位に入れ替わった佐藤が ジュニアの積田とともに 前を行く山田を追い上げる展開となる。
しかしトップ山田と2名の追走パックは全くの同速で30秒の差が縮まらないまま5周目に入る。このあたりは経験値があり落ち着いた走りをいつも見せる佐藤が 山田に圧力をかけすぎない間合いを維持して終盤のチャンスに繋げるタクティクスだったようだ。
5周回C1のトップパックで走ったジュニアの積田は制限競技時間となりフィニッシュ。
「自分は昨日の練習で追い込み過ぎて疲労を残してしまい最期垂れてしまった。しかし今日の佐藤さんは余裕があり調子も良さそうなので 今から更に上げていきますよきっと」と語りその予言?通り6周目山田のペースが落ち始めたのを見ると一気にその日のファーステストラップを刻み、平均速度も20km/hをただ一人超え山田を捉え 7周目で抜きトップに立つとそのまま一位でフィニッシュ。山田はハンガーノック気味だったらしくその後もペースが上げられず続く佐野にも抜かれ自らが決めた8周回のレースを3位で終えた。

佐藤利英(Team CHAINRING)選手コメント
「パワー系のコースでスタート少しもたついて遅れを取りましたが今日は調子も良かったので慌てずに詰めていけました。後半はこちらから仕掛けたと言うより先行する山田選手のペースが落ちて来たのを見て行った感じです。次も頑張っていきます。」
「CL1」
競技時間が同じCM1との混走となったCL1だが5名のエントリーだったものがやはり2名の欠場DNSで 更に寂しい参加人数となった。
CM1選手達の後方からスタートするのは Homeの茨城シリーズではMCを務めるため参加レースに制限があるものの信州CCM飯山のJCX戦では3位表彰台に立つなど今季好調な 須藤 むつみ(Ready Go JAPAN)、前橋CXでは2位となるなど堅実な走りの高橋 織江(PEDAL NATION) 、そして山形天童市の店長レーサー宮崎 優花(Cyclesta)の3名。
スタートは須藤が先行し やや後方の射程距離で高橋が追う 宮崎は特に砂区間でこのペースに届かず遅れて行く。
須藤は1周目を先頭で終えるとともに5周回のレースをメイクし、2周目には付き位置の高橋の振り切りを始める。高橋も10秒後方でついて行くが3周目チェーンを落としてしまい30秒遅れ、その後ペースが上がらずその差は4周目も挽回できなかった。5周目ようやく須藤を上回るラップタイムで差を詰める高橋だったが 惜しくも届かず 優勝は須藤、11秒遅れまでに詰めた高橋が2位となった。

須藤 むつみ(Ready Go JAPAN)選手コメント
「初めてのコースで天候も悪かったですが コースコンディションはほぼ想定内の状況で 林間の奥の泥がちょっと気になったくらいでした。それも先週の飯山とか最近の大会はどこも泥々なので冷静に対応出来ていたと思います。テクニカルと言うよりは全体としてパワー系のコースですが高速区間もあるのでミスをすると挽回出来なくなるなと言うことで 特に大きなミスをしないよう心がけて走りました。」

「CM1」
エントリーした11名が欠席者無く全員スタートボックスに並んだ。
そしてスタート ホールショットは坂田 智徳(あぶくまサイクリングクラブ)
直後に海口 秀幸(F(t)麒麟山Racing CX Team)江川 嘉宏(PEDAL NATION)等が続く。
良いスタート切った須藤大輔(VOLCAオードビーBOMA)はこの時点で一旦10位前後まで落ち込むが林間エリアに入ると順位を上げ抜け出し 林間中間部のシケインをトップで通過した。米山 修(チーム埼玉県人)水野 康弘(FRIETEN)そして坂田 智徳、鈴木 孝の「あぶくまサイクリングクラブ」 S S軍団がそれに続く。
1周目はトップ須藤 8秒遅れで水野、いったん落ちた海口はここで3番手に浮かぶ。
その後2周目「ピストマン」と言われトラック競技も得意とし地脚に勝る水野がトップに出る。3周目も変わらず。しかし須藤はスキルを駆使して水野とのクリアランスをキープ。
この二人のペースに後続は付くことができず 3番手まで上がって来た海口も 前後に機影の見えない単独走となる。
そして4周目、彼我の分析を終えた須藤は水野の前に出るが引き離すまでには至らず接戦のまま最終5周目に入るが自らが勝る引き出しを駆使して僅差で逃げ切り優勝した。

須藤大輔(VOLCAオードビーBOMA)コメント
「すごく脚力が必要なパワーコースでしたね、出走メンバーも水野選手はじめ強い人ばかりで脚力的には自分が一番弱いくらいだったと思います、しかし勝ちには徹底的にこだわっていましたので自分が得意な細かいコーナーで仕掛けましたが2位になった水野選手も強くて最後までもつれました。前の周回で砂浜の硬さを調べて上手く進みそうなラインを見つけていたので 最終周回それを使い砂浜の乗車タイミングで差をつけて勝つ事が出来ました。実は風邪ひいていて昨日は辛かったんですが この会場はホテルとコースが隣接していて 宿にすぐ戻ってゆっくり休むことが出来たので助かりました。」

菅田オーガナイザー(東北シクロクロス協会)
「初めての会場で ホテルとコースが一体になった良い環境でのイベントが開催できました。コースの林間部はもともと道もないようなエリアでしたが ホテルの協力を得て草を刈ってトレールを作ることができました。あいにくの天気でしたが 猪苗代ステージはぜひ復活させたい大会だったので来年以降も継続して開いていこうと思います。また猪苗代といえばサマーシクロクロスなので そちらも是非復活させたいですね。」

リザルト (猪苗代湖志田浜 レイクサイド磐光 特設コース)
男子C1 (2.4km x 8周)
1. 佐藤利英(Team CHAINRING)   1:02:38
2. 佐野 千尋(サイクルフリーダム)   +1:32
3. 山田 大介(PAX PROJECT)     +2:32
4. 本多 拓貴(F(t)麒麟山Racing)    +3:10
5. 後藤 啓(県北ぼっちフレンズ)    +4:21
6. 齋藤 拓真(TEAM CHAINRING) +5:13

女子CL1 (2.4km x 5周)
1. 須藤 むつみ(Ready Go JAPAN) 45:48
2. 高橋 織江(PEDAL NATION)     +0:10
2. 宮崎 優花(Cyclesta)           +4:42

男子CM1 (2.4km x 5周)
1. 須藤大輔(VOLCAオードビーBOMA)   0:41:30
2. 水野 康弘(FRIETEN)         +0:03
3. 海口 秀幸(F(t)麒麟山Racing CX Team)  +1:06
4. 朝倉 誠(サイクルショップマティーノ)    +1:47
5. 米山 修(チーム埼玉県人)                +1:51
6. 田辺 隆文(茨城CXレーシングチーム) +2:18

公式リザルト

Text by Masakazu Abe